これまでとこれから
私、26歳ですが、初めて仕事という意味で夢を持ちました。
きっかけは転職に失敗してしまったこと。
今回はこれまでとこれからについて書きたいと思います。
ひねくれてしまった私の汚い言葉や思いも出てきますが、何卒ご容赦ください。
転職失敗
失敗にも色々意味があると思いますが、私の失敗は主に2つです。
1.転職先を「興味のあること・やりたいこと」で選ばなかった
2.上司との相性が悪かった
「働くのは生活するため」という考え
東北の田舎から上京し、社会人になって4年目。
昔からドのつくネガティブで自分に自信のない私は、新卒の就活の時から「会社を選り好みしている場合じゃない」と思い込み、とにかく"内定を得ること"をゴールにしていました。
自分がやりたいこともわからないから、ブラックそうでさえなければ業界もなんでもいい。周りに取り残されて、就職先が決まらないのだけはなんとしてでも避けたかった。
結局、得られた内定は地元で受けた大手企業と、東京で受けた食品系中小企業の合計2社。大手企業のほうは、できれば地元に残ってほしいという親の気持ちを汲んで"一応"受けた一社だったので、どうしても上京したかった私の選択肢は、ひとつしかありませんでした。
2015年4月、晴れて入社。与えられた仕事には興味も持てなければ、楽しくもありませんでした。満員電車や人間関係のストレスも募り、そのうちにいつの間にか、「会社のためや社会貢献なんかどうでもよくて、私は自分が生活するために仕方なく働いている」と思うようになっていました。「『お客様に笑顔を届けたい』だなんて言葉はクソくらえ、胡散臭い綺麗ごとでしかない」とどんどんひねくれていきました。
早期離職は転職に不利だし最低でも3年は働けとよく言われているので、律儀にきっちり3年働いて退職することを決意しました。
「働くのは生活するため」この考えを持ったそのまま転職活動を始めてしまったのが、間違いだったと思っています。
転職、そしてどん底へ
働くのは生活のため。だからこそ、転職先を探すポイントはとにかく待遇に重点を置きました。家から近い・残業が少ない・給与賞与が良い・土日祝休み。業界と職種はなんでもよかった。
"面接で志望動機や自己アピールが言いやすければ"。
結局選んだのは、業界も募集職種も前職と同じ会社でした。「この業界・この職種が好きなんです!だからやりたいんです!」とやる気があるように見せかけるのは簡単だったからです。
面接での私の名演技は功を奏し、初めての転職。
ここからが地獄の始まりでした。
直属の上司である社長に怒られ、馬鹿にされる日々。
仕事ができて愛想も良い同期には、差をつけられるばかり。
いつもならトイレでこっそり泣いたり、家に帰ってから泣いていたのですが、ある日我慢の限界が来て、社長の前でぼろぼろ泣いてしまいました。
自分には何の価値もない
死んだほうがマシだ
逃げたい、けど逃げ場がない
我慢するしかない
終わらないループでした。
そうして心が死んでしまった私は、愛想笑いもできなくなり、いつ社長に呼び出されるかびくびくしながら、できるだけ顔を合わせないで済む方法を考えることに勤務時間を費やすようになりました。
どうかしちゃったのかな
きっと、本能的に心が救いを求めていたのだと思います。
普段本なんて一切読まない私が、会社帰りに本屋さんに立ち寄りました。
まっすぐ向かったコーナーは「ビジネス」「自己啓発」。
自分でも、本当にどうかしちゃったのかなと思いました。
だって自己啓発なんて、私のようなネガティブ人間が決まって目の敵にするジャンルです。綺麗ごとばかりで胡散臭くて、社員を洗脳したいブラック企業の社長が出している本、というイメージ。
すみません。ご容赦ください。
及び腰で本棚を眺めていると、とあるタイトルが目に留まりました。
『大丈夫、あなたは「好き」を仕事にできるから。~人生のモンモン期をするりと脱出する方法~』
おそるおそる手を伸ばすと、ネガティブ人間はまず、表紙の眩しさで目をやられました。
うわ、出た!人生楽しそうなキラキラ女子だ!
この時点ではまだ懐疑的でした。
すごい人はもともとすごい人、私はそんな風にはなれない。
それでもなんとなく、ページをめくってみました。気が付けば会計の列に並んでいたことは、言うまでもないと思います。
"人生のモンモン期"
家に帰るや否や着替えもせず、一気に本を読み進めました。
するとここずっとはまっていたループが、疑問に思えてきたのです。
自分には何の価値もない …本当に?
死んだほうがマシだ …本当に?
逃げたい、けど逃げ場はない …本当に?
我慢するしかない …本当に?
どうしてそう、決めつけていたんだろう。
「自分には何の価値もない」
そう思ったことは確か。
確かだけど、思ったことは思っただけで、それは誰かが決めたことでもない、そう決まっていることでもない。
"思う"ところから、私は進めていませんでした。
自分には何の価値もないと”思う”から、価値のある自分になりたかったんです。
「なんちゃって優等生」でこれまでやってきた私は、敷かれたレールのほかにも道があることを、その可能性すら考えたことがありませんでした。
だから逃げ場はないと、決めつけていたんです。
でもそうじゃないのかもしれない。
怖いけど、道を逸れるのも有りかもしれない。
進入禁止の屋上に忍び込んで遊ぶようなワクワクが、心の中に芽生えた瞬間でした。
自分はこんなはずじゃない。何かになりたい、何かをしたい。
"人生のモンモン期"の出口へつながる道が、見えたような気がしました。
ドッグセラピストになる
そうして持った夢が、「ドッグセラピスト」になること。
そもそも働くって、「生活のために我慢してすること」だったのだろうか?
自分の人生、やりたいことをやればいい。
自分の中で決めつけて、凝り固まっていた考えを壊すことができました。
人に言ったら笑われるかもしれない。
でも初めて持てた夢。
ふと、前に交わした美容師さんとの会話を思い出しました。
「休日どころかお昼休みもまともに取れないなんて、辞めたくならないんですか?」
「好きでやってる仕事なので、楽しいですよ」
仕事=辛いこと だなんて、辞書にはひと言も書いていなかったと、ハッとした瞬間でした。